量子コンピューターに対応した暗号通貨まとめ
最近とある有名人の方が仮想通貨は「量子コンピュータ」によって崩壊すると動画で仰っていました。
動画内では暗号化を使わずに似た機能を持たせた技術についても語っておられました。
素人が量子コンピュータを理解することはとても難しく、本を読んでもいまいちわかっていません。
※あのビルゲイツ氏も量子コンピューターを理解できないそうです。
関連記事 :ビル・ゲイツ氏が告白「量子コンピューターは理解できない」
仮想通貨の情報を得ていると「量子コンピュータによって、暗号化が解読され、今後はブロックチェーン技術が厳しくなる可能性がある」事を目にする機会があるので、知らないでは済まされない問題です。
今回は私の分かる範囲で量子コンピュータについてと、量子コンピュータに耐性があるとされている暗号通貨についていろいろまとめていこうと思います。
6/5追記
完全に改ざんが不可能な量子ブロックチェーンの開発がニュージーランドの大学が開発しているそうです。
これが開発されれば改ざんが不能になり、よりセキュアなブロックチェーンが誕生します。
量子コンピュータとは?
エンタングルメントなどの量子力学的な現象を用いたコンピュータのことです。
従来のコンピュータは1と0の2つ(電流が流れるときは1、電流が流れないときは0)で複雑な計算をしていましたが、量子コンピュータは0と1の間の状態を扱えます。(重ね合わせが出来る。)
重なりあった状態を用いたコンピュータが量子コンピューターです。
参考 :直感で理解する量子コンピュータ
量子コンピューターは名だたる企業が開発している
・IBM
・インテル
・マイクロソフト
・NASA
・グーグル
・ロッキードマーチン
・ノキア
・アリババ
・NTT
この様な早々たる企業が量子コンピューター開発に力を注いでいます。
そもそも量子とは?
量子とは、粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のことです。物質を形作っている原子そのものや、原子を形作っているさらに小さな電子・中性子・陽子といったものが代表選手です。光を粒子としてみたときの光子やニュートリノやクォーク、ミュオンなどといった素粒子も量子に含まれます。
量子の世界は、原子や分子といったナノサイズ(1メートルの10億分の1)あるいはそれよりも小さな世界です。このような極めて小さな世界では、私たちの身の回りにある物理法則(ニュートン力学や電磁気学)は通用せず、「量子力学」というとても不思議な法則に従っています。参考 : 量子ってなあに?(文部科学省)
量子コンピューターの物凄い性能
・今あるスーパーコンピューターよりはるかに高い(1億倍)計算能力を持つ
→ゲノムの解析なども出来る可能性がある
・新薬の開発にも使用される可能性がある。
・人工知能との親和性も高い
・計算能力が高いので電気代が安く、環境問題にも対処しやすい
・仮想通貨の秘密鍵を解読されてしまう可能性もある
→今ある暗号化技術はすべて解読可能になるので、アメリカのNSAには量子暗号方式を準備するようにとアナウンスが出ています。
量子コンピューターには2種類ある。
①「量子ゲート方式」
②「量子アニーリング方式」
今は②の方式が主流であり、開発されている物が多いそうです。
参考 :いまさら聞けない! 量子コンピュータについて知っておきたい4つのこと
仮想通貨と量子コンピューター
先ほどの記事にもありましたが、今まで解読不可能と言われてきた仮想通貨の秘密鍵ですら、容易に分かってしまう可能性があります。
シンガポール国立大学の発表によると2027年には秘密鍵がハックされる可能性があるそうです。
参考:ビットコインは量子コンピュータによる攻撃に耐えられるのか?
仮想通貨と量子コンピューターの関係ばかりに注目が行きがちですが、今って使っているメッセージアプリやSSL証明など暗号を使った全てのサービスが無意味になると言われてます。
量子コンピューターで仮想通貨は終わってしまうのか?
野口先生は終わりの可能性だけでなく、新しい技術の開発も進んでいると発言されています。
「現在の公開鍵暗号に変わる新しい暗号システムや新しいブロックチェーンのシステムがすでに開発されている。新しい暗号は、量子コンピュータが実用化されたとしても、解くことができないと考えられている」(野口名誉教授)
「新しい暗号やブロックチェーンシステムはまだ完成しているとはいえないが、量子コンピュータも完成しているわけではない。将来を正確に見通すことは非常に難しいが、量子コンピュータができたからといって、必ずしも今の世界が壊れてしまうわけではない」(野口名誉教授)
参考 : http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1709/28/news082.html
確かに前紹介したIOTAは2進法ではなく、3進法を使うことで注目を浴びています。
関連記事: IOTA(アイオータ)という仮想通貨の将来性は?どこで買えるの?取引所は?
この様に新しい技術がどんどんでてきています。
実際、量子暗号という方式も開発されています。
参考 :量子暗号Wikipedia
量子コンピューターに対応している仮想通貨
量子コンピューターに対応していると言われている仮想通貨を箇条書きで紹介します。
・NEO
→中国版イーサリアムと呼ばれています。スマートコントラクトを用いている。
・ADA
→ダイダロスウォレットとスマートコントラクト「Plutus」が注目ポイント、イーサリアムに関わっていたチャールズ・ホスキンソン氏が開発
・IOTA
→IoTに特化した暗号通貨プロジェクト、3進法を使うなどオリジナリティが高い
・QTUM
→スマートコントラクトを実装し、ビジネス向けに提供するハイブリッド型のブロックチェーンプロジェクト
・QRL
→Quantum Resistant Ledgerで量子コンピューターに対して安全である様に設計されているブロックチェーン
・HSR
→どんな仮想通貨伴やり取りができる、異なるチェーン間でやり取り可能。DAGを導入している。
・IOC
・XSH
が量子コンピューターに対応しているそうです。
※技術的にどのように量子コンピューターに対応しているのはIOTA以外は分かっていないので、各通貨に関しては追って記事を追加していきます。
以前格付けの記事を投稿しましたが、量子コンピューターに対応しているかどうかも格付けのポイントになっていたそうです。
関連記事 : 【仮想通貨の格付け】は価格に影響したのか?Weiss Ratingsの場合
上記の仮想通貨が買える取引所は?
各通貨の取り扱いがある取引所を調べました。
正直、Binance、Bittrexに登録しておけば事足りると思います。
→【Binance公式サイト】
あまりマイナーな取引所は消える可能性もありますし、大手だけで良いのではないでしょうか。
※日本では扱われるまでに相当時間がかかるか、無理かもしれませんね。
NEOが買える取引所
・Bitfinex
・Huobi
・Okex
・Kucoin
・Hitbtc
・Binance
ADAが買える取引所
・Bittrex
・Binance
・UPbit
IOTAが買える取引所
・Bitfinex
・Coinone
・Binance
QTUMが買える取引所
・Bithumb
・Huobi
・Coinone
・Binance
QRLが買える取引所
・Bittrex
・Liqui
・Coin Exchange
HSRが買える取引所
・Bit Z
・Huobi
・Binance
IOCが買える取引所
・Bittrex
XSHが買える取引所
・Stocks exchange
まとめ
・量子コンピューターとは従来のコンピューターの1億倍の計算能力がある。
・量子コンピューターを使うことで秘密鍵を破られる可能性がある。
・量子コンピューターに対応する為に設計された仮想通貨もある。
・その仮想通貨を購入する場合はBinanceで購入できるものが多い
最後に、専門知識もなくあくまでホワイトペーパーや量子コンピューターの開発者の方の意見などに左右される部分も多く、どの程度事実かは分かりません。
ただ、量子コンピューターが開発され使われるようになれば、今使っている暗号化で安全とされているもの全てが安全で無くなる可能性もあります。
今後の進歩に注意しつつ、新しい動きがあればまた追記や記事で取り上げていきます。