Tether(テザー)とは?ビットコイン暴落の原因?

仮想通貨の大暴落が止まりません。

前回の記事でBTCが69万円台まで下げる可能性があると書きましたが、それ以下になってしまいました。

ビットコインの価格に連動し、アルトコインも軒並み爆下げです。

※2018年5月21日時点では90万円程度の価格になっています。アルトコインもビットコインに連動しています。

2018年6月15日時点では70万円をうろうろしています。

6月25日はついに65万円台です。

さて、ビットコイン価格の暴落として考えられる原因は、

①Tether(テザー)問題

→現在進行中でビットフィネックスとの関係もまだ不明確なままです。BTC暴落につながる時限爆弾かもしれません。

②コインチェック問題

→盗まれた分のNEMは現金にて返金され、コインチェックはマネックスグループに買収される形で一旦、落ち着いています。※コインチェックは匿名系通貨の取り扱いを辞める発表をしています。

③中国が仮想通貨全面禁止問題

→引き続き禁止している状況ですが、国内では大口の取引やマイニングマシンの売れ行きは良いみたいです。また、国としてはブロックチェーン技術に関しては特許を大量に取得しており、虎視眈々と何か次の手を考えているように思えます。※2018/5/20以降に中国がICOやネズミ講のような仮想通貨関連事業をより強化すると発表しており、仮想通貨市場の価格下落の要因になっています。これは421個の詐欺コインが調べによって発覚したことが原因とされています。

④世界的な株式市場暴落の影響

⑤アメリカ、日本の確定申告

→4月を過ぎ日本もアメリカも確定申告が終了し、価格は上昇してます。

などなど関連するであろう問題が連続的に起こっています。

これ以降は、

⑥韓国取引所のハッキング

⑦日本の金融庁の仮想通貨取引所の規制強化

などがあります。

今回は①Tether(テザー)問題について詳しくみていこうと思います。

2018/2/23追記

※読者さんはアルトコインや草コイン、ICOには興味があるようですが、ビットコインの値下がりや値上がりに興味は少なそうですね。ほとんどの通貨はビットコインのボラティリティに比例して価格が上下しているのに・・・不思議です。

また、テザーに関してビットメックスがコメントしましたね。

内容は比較的ポジティブな内容ですが、今後マネロン対策などで規制が厳しくなる可能性があるといった内容です。

参考:コインテレグラフジャパン

2018/3/22追記

テザーが3億ドルのトークン発行しました。今回も大掛かりの発行でビットコインの価格が急騰しました。

ビットフィネックスとのかんけいせいも不透明ですし、顧客確認(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)手続きを修正する必要があるそうで、対策をしない場合は最悪閉鎖もありえるそうです。

ブロックチェーンを扱う取引所やトークンが不透明な関係というなんとも気持ち悪い状況ですが、もしテザー社に何かしらのペナルティが出るとビットコインの価格は急落する可能性もある為、ビットコインでFXを保有している方は注視しておく必要がありますね。

2018/6/15追記

テキサス大学のジョン・M・グリフィン教授とアミン・シャム氏によると、アルゴリズムを使いビットコインのブロックチェーンを解析した結果、昨年のビットコインの価格上昇はテザーによって操作させられていると発表しています。

6/25追記

ビットフィネックスのCFOが辞任するそうです。何やら意味深と感じる動きです。

6/26追記

6/22に2億5000万ドル分のテザートークンを発行したそうです。これによりビットコインの価格は一時6%上昇したそうです。

 

Tether(テザー)とはどんな暗号通貨なのか?

一言でまとめると『法定通貨と連動した価値を持つ暗号通貨プロジェクト』のことです。

他の通貨に価値を連動させている通貨のことを「ペグ(ペッグ)通貨」と呼びます。

※ZENという暗号通貨やCOMSAもペグする機能を備えています。

また、オムニプロトコルを使用していましたが、最近はイーサリアムに移行しています。

例えば、1USDTは1ドルと固定相場であり、法定通貨としての価値を持った暗号通貨です。

通貨単位は「USDT」で発行枚数の上限はありません。

現在22億USDT(2200億円)を発行しています。

 

Tether(テザー)を持つメリットは?

・ブロックチェーン技術(omniプロトコル)を使うことで銀行より安全に価値の保存ができる。

・ビットコインの同じように少額決済が可能

・ビットコインなどと違い、法定通貨にペッグされている為、安定して取引に使えるメリットがある。

・海外の取引所などを使う場合にKYCをしなくても、疑似的にビットコインとドルや、アルトコインと取引できる事が出来る為、トレードに慣れている方には重宝される。

 

Tether(テザー)の注意点は?

・カウンターパーティーリスク

これはTether Limitedが管理しているのでコインチェックの様に管理元がハックされ、担保されているドルが盗まれたりした場合、発行しているUSDTと同等な法定通貨が無い為、保証が出来なくなります。

・管理者が不正を行う可能性

また、中央集権である為、Tether Limitedが不正を働かせる可能性があります。

※今回の問題も正にここがポイントで、テザー社とビットフィネックスが価格操作を行っていた可能性があることや、そもそも発行枚数分と同等の法定通貨を所有していな可能性があることが問題の大本になっています。

・ドルへの返金義務がない

規約にも書いてありますがドルに変更する義務がありません。

つまり100ドルのUSDTを入手して、現金化したい場合はテザーは現金化しなくても良い権利があります。

・USDTと同額のドルを所有しているという証明がない

今回の疑いの問題点です。

・テザーとビットフィネックスは表裏一体

今回の問題になる根本的な部分ですが、ビットフィネックスとテザーのCEOは同一人物です。

ビットフィネックスは監査をちゃんと行っていないと以前問題視され、監査会社Friedmanと連携しましたが、つい最近関係を解消したと報告がありました。こうしたことから、バランスシートが見ることができません。

・ビットフィネックスとウェルズファーゴ(銀行)の関係性が悪く、国際送金できない状況でフィアットの送金などもトラブルが続いている。

銀行のボイコットによって、仮想通貨とドルやユーロといった従来通貨との取引を可能とする電信送金が不可能になる場合もある。

米銀大手ウェルス・ファーゴは3月、仮想通貨取引所「ビットフィネックス」への電信送金を停止した。取引所の弁護士と特別な取り決めを行った場合を除き、顧客は同行口座からの米ドル送金ができなくなった。この件に関し、ウェルス・ファーゴはコメントを拒否した。

参考 : https://jp.reuters.com/article/special-report-bitcoin-idJPKBN1CB1DS

 

ビットフィネックスがTether(テザー)を使って不正をしている?

①テザー使って、ビットフィネックスがビットコインの価格を上昇させている?

ビットフィネックスがテザーを発行しまくり、bitcoinを購入しビットコインの価格を上昇させている疑いがあります。

これはいろいろ意見もありますが、テザーの発行枚数が爆発的に増えているのでビ、ットコインの価格を上げる為に、やっているのではないかと疑問視されています。

②なぜ、ビットフィネックスがビットコインの価格を上昇させる必要があるのか?

ビットフィネックスが銀行口座に問題(銀行口座の送金など)があるので、これらの問題が解決するまで、ビットコインの価格を上げることで利用者が増えて、売上があがり、銀行が関与しなくてもお金が回る仕組みを作っているともいわれています。しかも、元々は短期間この手法を使う予定が、銀行とのいざこざが長引き、今に至っているのではないかとも疑われています。

③ビットフィネックスが2016年にハックされて多額のお金が盗まれてしまいました。

この時はビットフィネックスが負債にあたる独自トークンを発行し後々、払い戻しするということを行いました。

結果、負債を返済したとされています。ただ、この負債をテザーでカバーしたのではないかと疑いが出ています。

この他にも様々な陰謀論が錯綜しています。

やはり、中央集権的な問題は不透明であることですね。ブロックチェーンを扱っているのに、不透明な部分が多すぎるという矛盾がなんとも気持ち悪いですね。

因みに、テザー社は批判的なブログなどをかく場合は訴える可能性があると言っています。

 

最近のTether(テザー)の動き

監査会社Friedmanとの関係が解消しました。

この監査会社との関係が発行枚数分のドルがあることを裏付けるための保証になっていましたが、それも怪しくなりました。

昨年の12月からCFTC(アメリカの先物取引委員会)がテザーに対して召喚状を出している状況です。

テザーレポートによってビットコインの値上がりとの相関関係があると言われています。

2018年2月6日に召喚後の発表があり、恐らく価格に大きな下落をもたらす可能性もあります。

2018/5/21に2億5000万ドルのテザーを新たに発行したそうです。

 

テザーレポートとは?

引用 : http://www.tetherreport.com/

このレポートは匿名で、統計的にビットコインの価格と、テザーの発行数との価格推移を分析したレポートです。

このレポートの概要は、ビットコイン価格が下がった時にテザー発行数と価格が上昇しているという相関関係が明らかになっているそうです。つまり、市場操作されている可能性があると言えるかもしれません。

ただ、あくまでも因果関係を証明したものではありません。

実際、どれくらい価格上昇に影響しているのか測ることは出来ていません。

仮にテザーは消えた場合、ビットコイン価格にどのくらい影響があるのかは不明です。

また、ドル資産の裏付けがあるのか、無いのかはこのレポートでは証明できていません。

他のアルトコインにもどのくらい影響を及ぼすかは判明できません。

テザーとビットコインの価格には相関関係は無いというレポートも出てきています。

University of Groningen在籍のOleksandr Ivanov氏によるとテザーとビットコインの価格に相関関係は内といっています、

詳しくは海外のサイトをご覧ください。

http://www.altcointoday.com/study-finds-little-correlation-tether-printing-bitcoins-price/

 

今回の疑惑が本当だった場合

・ビットコインの価格が更に下がる可能性があります。

・テザーはサービスを停止せざる得ない状況が訪れる可能性があります。

・同様にビットフィネックスも取引所として運営ができなくなる可能性があります。

・これらの影響でビットコインやアルトコインの価格がますます下がる可能性もあります。

 

2018/2/7追記

今回のSECやCFTCの発表ではこの件に触れておらず相場は安定しています。

今後、仮想通貨市場(BTC価格のコントロール)にこの件は出てきて、相場の下げ要因になる可能性もある為、追って報告していきます。

 

まとめ

・Tether(テザー)とは『法定通貨と連動した価値を持つ暗号通貨プロジェクト』

・テザーとビットフィネックスのCEOは同一人物

・ビットフィネックスがテザーを使って、ビットコイン価格を吊り上げている疑惑がある

・そもそもテザーと同じ枚数の法定通貨は担保されていない可能性もある

・テザーはアメリカの監査会社との関係が無くなった

・2/6にアメリカの先物取引委員会にテザーは召喚されている

・召喚のやり取りによっては益々、価格が下がる可能性もある

 

 

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